電子ブック…ダメかも
日本の電子書籍…このままでは離陸しないかもしれないです。
売っている人も、出版社も書籍の電子化の利便性…分かってないです。
何冊か買って読んでみました。
小説も漫画と同じ扱いなのにビックリしました。
つまり…本のスキャンデータに過ぎないのです。
電子ブックだからこそデバイスに寄るスクリーンサイズの違いに応じてフォントのサイズを変えられる…というのが便利な点のひとつなのがまるで分かってない。
docomo F-12C で読むと…小さくて読みにくくなってしまう本が多い。
でも…文字の拡大は出来なくてページの拡大なので一行読むのに上下にスクロールしなきゃいけなくて読みにくい!
Lenovo IdeaPad Tablet A1 だと同じ書籍データでも文庫本からスキャンイメージを起こしているのかちょうど良い感じ。
この Lenovo IdeaPad Tablet A1、読書用タブレットとして気に入ってます。
ネットの評価はゲーマーの方々が行っている場合が多いようですね。
だからか評価が低いです。
でも…読書用だったら、バッテリーの持ちも良いし大きさ手頃で値段も安いのでお勧めです!
あ…脱線してしまった…。(笑)
電子書籍…いろいろなデバイスで読むことを前提に考えないとダメです。
コレまでの紙の書籍のように、この大きさのデバイスだったら…なんて前もって大きさを決めておくなんていうのはデジタル革命が起こる前の発想だと思います。
だって…デバイスによって読みやすい、読みにくい…って変じゃないですか?
電子デバイスの良いところは文字データをイメージではなくキャラクターデータ(文字情報)として扱い、デバイスに応じて読みやすい大きさに変化させられることです。
つまりスキャンイメージから文字情報へと販売物を変える必要があるということなんだけど…なかなか日本の出版業界の人には分かってもらえてないようです。
ネットに掲載されている出版業界の方々の問題意識もこの点にあまりフォーカスが当たっていないようです。
これじゃあ…目が悪い人が拡大鏡を使いながら読んでいるような状態で…電子化した利点が感じられません。
視力が落ちている人にとっても使いやすい電子書籍とはフォントのサイズが自由に変更できることじゃないでしょうか。
このサービスを見ると出版社は自分達の利益を優先させてユーザーの利便性に目をつぶっているのが分かります。
WANTSを制する者がビジネスで勝つのです。
目の前の利益を追いかけていない青空文庫を試してみると良く分かります。
こちらは文字の大きさを変えられるので電子書籍として使いやすいです。
iPhone、iPad、Android の各端末用のアプリがあるので青空文庫で検索してみてください。
もちろんパソコンからも読めます。
アマゾンも使いやすいからアメリカの電子書籍競争でトップを走っている…ということが、再販価格制度に守られている日本の出版社には分からないのでしょう。
ちなみにアマゾンの書籍は文字データで提供されているのでフォントサイズの拡大縮小も自由に出来ます。
競争に勝つには、顧客(ユーザー)を満足させることが重要で目先の利益を追いかけることではない…ということ誰か出版社に教えてあげてください!
このままじゃ…キンドルに負けるよっ!…って!!
参考; 電子ブックで使ってみたのはこちら。
注)GALAPAGOS は docomo F-12C では使えません。
(2012年7月30日現在)
文章内の商品名は amazon.co.jp アマゾン へのリンクが貼ってあります。
ガラパゴス化を選んだGALAPAGOS
シャープとTSUTAYAのコラボレーションで生まれたGALAPAGOS サービス…期待していました。
これまでの自社ハードウェアでしか作動しないなんていう読書好きからお金を巻き上げることしか考えていないハードウェア屋的発想ではないサービスの構築ができるのではないかと…期待してました。
短期的にハードウェアを売って、利便性の劣る電子端末で本を読むのに紙の本とほぼ同額の値段…という短期的視点からは脱却できませんでした。
Amazon の kindle というサービスから成功の秘訣を学んだ上でのサービス開始かと思っていました。
昨年、Android携帯としてシャープ製の LYNX 3D SH-03C を手に入れた時に GALAPAGOS サービスも試してみました。
その時、Android携帯を買い換えたら買った電子書籍は捨てることになる危惧をユーザーは抱いて安心してサービスを受けることが出来ない…と投稿しました。
危惧が現実になりました。
LG製のAndroid携帯にしてGALAPAGOS サービスを試してみると…この機種には対応してない…とのメッセージ。
orz
アマゾンのキンドルが日本に上陸するかも…という報道が2011年末前後にありました。
この状況なら流石に妙なこだわりを捨てて…対応機種を増やすだろう…と2012年2月末に再チャレンジ!
この機種には対応してません…だそうです。
GALAPAGOS サービスで購入した分は読み捨てと思ってくれ…ということなんでしょうかねぇ…。
本好きは使わないです…そんなサービス。
好きな本は何年かしてまた読みたくなるんです。
本を読まない、雑誌オンリーの知人は読み捨て派です。
部屋が散らかるから読んだら捨てる…ということです。
こういう人がターゲットのサービスだったのかな…。
因みに、Amazon の kindle 、アマゾンのハードウェア持ってないけど、シャープのAndroid携帯でもLGのAndroid携帯でも使えてます。
こちらはハードウェアを買い換えても電子本が失われる不安がないから…紙の本を全部手放しました。
電子版でもう1度読みたいな…という作品をひとつづつ買って読んでます。
Amazonというと本の販売価格ばかりが報道の中心だけど、本質は違う気がする。
読書が好きな人の行動を理解している部分がシャープとの違いだと思うなぁ。
一度買った本なら、タブレット、携帯電話、PCとデバイスに関わらず読むことが出来る…という安心感が利用するときには重要で、人気の秘訣だと思うんだけど…そこを理解してないのかも…。
GALAPAGOS …応援してたんだけど…ダメっぽいです。
残念…。
From WordPress Android
もっと…愛を!
スマートフォンdocomo LYNX 3D (SH-03C) を使い始めて1カ月ちょっと経ちました。最近使うことが多いのはKindle、GALAPAGOS、Kinoppy、青空文庫です。
LYNX 3Dは通勤時間に使っていることが多いですねぇ。
家だとやっぱりパソコンかな…入力は圧倒的にパソコンが便利だしWebページ閲覧も画像編集も楽だし。
あ…ベッドで寝転がってWebを見るときには使うかな…。
使い始めたころは朝の通勤時に日本経済新聞電子版、朝日新聞デジタルを閲覧することが多かったです。が…時間と共にあまり小さな画面では使わなくなりました。
最近ニュースは無料のニュースフィードしか読まなくなってしまいました。
でも…日経と朝日のWebサービスは解約してませんよ。
だって…早めに会社に到着して会社のPCでWeb版の朝日と日経を読んでますからね。
ま…他の人が新聞を読んでいるのと同じです。
その代わりに電車の中では本を読むことが多くなってきました。
スマートフォン、docomo LYNX 3D (SH-03C)での使用頻度は、青空文庫、GALAPAGOS、Kindle、Kinoppyって感じかな。
その週によって…というか何が自分の中でブームかによって順番は変わるのであまり一定してないんですけど…実のところは…。
さて…使ってみての感想をまとめてみました。
青空文庫
このアプリ…無料ですが…クオリティ高いですよ。
読みかけの状態で中断すると自動的にしおりを入れてくれるし…。
タップでのページめくりするときの感度調節も良い具合。
青空文庫は著作権の切れた作品をボランティアがパソコンで入力し公開しているサービスです。太宰治、宮沢賢治、夏目漱石を始め明治時代の代表的な作家の作品は著作権が失効している為、合法的に青空文庫で無料で読むことが可能です。
素晴らしい時代になったものです。
最近は音楽を聴いていたりすることもあるので短編を青空文庫で読んで備忘録に書き込んだりしてます。
私的読書感想備忘録
http://shiteki.wordpress.com/
このサービスはパソコンからでもスマートフォンからでも本への愛が感じられます!
Kinoppy
Kinoppyという紀伊國屋書店が展開しているサービスも使い始めてみました。
まだ…感想をまとめる程使い込んでないので…今回は今後の期待だけ…。
書籍を紙で購入しても電子化されたら電子化書籍も手に入る…というサービスが始まるならメチャクチャ嬉しいです。
でも…無理だろうな…。
こういうこれまでの概念を突き抜けたサービス展開があれば、日本の電子書籍マーケットをガチッと掴んで瞬く間にシェアを伸ばすように思うんだけ…。
ま…、いろいろしがらみがあって出来ない理由をつけるのかな…。
これではしがらみでアメリカでメジャーになれないBarnes & Nobleのnookのようになってしまうんじゃないかな…。
本への愛…かなぁ…本への経済的依存…って感じかな…今のところ…。
GALAPAGOS
GALAPAGOS…アプリの動き…こなれてないです。
ツタヤがサービス展開に絡んでいるので結構期待しているのに、シャープのプログラマというかエンジニアの意見ばかりが反映されているような感じがします。
本が好きだ!という匂いがインターフェースからは感じられません。
使っていて、ある会社の自動車用ナビを使った時のことを思い出しました。
目的地までの経路検索をしようと思って画面を見たけど…それらしいものが無い。
「計算」が経路探索、「再計算」が経路再検索という…プログラマが適当にメニューの用語を決めている感じでした。ユーザーテスト、つまりUATを全く行っていないまま市販してしまったカーナビを思い出しました。
プログラマにとってはナビ経路探索はコンピュータの能力を使った計算に他ならないけど…通常のユーザは、例えば地図を見て「目的地まで計算しよう!」なんて絶対に言わないです。普通は「目的地までの経路を探そう!」とか堅い言い方なら「探索しよう!」ではないでしょうか…。
このカーナビのインターフェースのような感じで、GALAPAGOS Storeの使い勝手が悪い。
なかなか本を探して…という気分にもならず雑誌を購入することの方が多いです。
ま…それでも応援しているのでチョコチョコと買ってます。
本への愛は…あまり感じられません…。
Kindle
Kindleは日本語の書籍が無いので英語の本だけ…になります。
購入した本はPCでもスマートフォンでも、どちらでも読めます。将来的にも他の端末であっても読める可能性が一番高いサービスです。
日本の電子書籍サービス、PCとスマートフォン/携帯電話の両方で使えるサービスがないんですよぉ。
読書家はどちらかの端末しか持ってないと思っているとしたら、ユーザーのことを随分と見下しているというか、なんというか…。う~ん、読者は甘く見られてるな…。
両方にそれぞれお金を払うと思っているんだろう…なんて考えてしまいます。
Kindleのサービスで永続的に読めるなら…ということで、読みたくなった時に再購入すればいいや…ということで英語の本は全部処分してしまいました。
英語の本を読む友人はあまり居ないし、家族などに貸したりすることも無いので決断が早くできました。
持っていた本では今のところMichael CrichtonのDisclosureとJohn GrishamのThe Firmだけを再購入しました。
PCからでもAmazonで購入してそのまま携帯端末に転送…という作業が出来るのがとても使いやすいですねぇ。本を買う…という行為をするには抜群の使いやすさです。
本への愛と偏執的な程の関心が昇華された合理的に整理されたサービスという感じがしますね。
こうしてみるとKindleのサービスが群を抜いて使いやすいし、本好きの心をガチッと掴む魅力を持ってます。
1回読んだ本って、何年か経過したら読んでみたくなるんですよ。だから、何年か先には読めないかも…という日本のサービスだと紙の本の値段と比較して今の電子ブックは値段高すぎ…。
アメリカで電子ブックが普及しているのはKindleのサービスを見ると分かるけど、超人気作家以外は値段が安いのです。で…ずっと読める安心感。
日本の電子書籍は家族にさえも貸し出しが出来ない…というか…自分でさえ数年先には読めなくなる可能性が高い…というレベルですから一般的に普及するのはまだ先のように思います。
しがらみで…なんて言ってノンビリとしているとKindleが日本語対応して…全部持ってかれてしまうような気がします。Kindleが最後の望みの綱というのはなんとも寂しい気もするので、日本の電子出版業者にしがらみを突き抜けて未来を見て欲しいです。
私が英語の本を手放したようにKindleが日本の書籍を扱い始めたら紙の本を手放して電子書籍にする…という人も多いように思います。
日本の電子出版は漫画で稼いでいるようなので…漫画に重点を置いているのかもしれません。
小型端末では文字の方が有利なのは明らかなので…今のうちにもっと文字での電子出版にもしがらみが…なんて言ってないでもっと真剣に将来のことを考えて取り組んで欲しいです。
もしかしたら…漫画で儲かっているから文字で楽しむ小説などはあまり重要視してないのかもしれないな…なんて最近思ってます。
もっと…文字文化に愛を!!!
AmazonのKindleをdocomo LYNX 3D (SH-03C)で使ってみた
キンドルというアマゾンの展開しているサービスを docomo LYNX 3D (SH-03C) で使ってみました。
ちょっと知識があると…意味不明なこと書いているなぁ…と思う方も居るでしょう。
でも…使えるんです!
Amazon のKindle…米国の電子書籍市場で独り勝ちしている端末…と思いがちです。
私もKindle端末を買わないと使えないサービスだと思っていました。
でも…実は…Kindle端末…無くても使えるんです。
私はまだキンドル端末…入手していないです。
アマゾンはKindleという名前の電子書籍用端末を2007より販売してます。
日本からでも amazon.com にアクセスすると購入することが可能です。
WiFiモデルとWiFi&3G回線(携帯回線)モデルがあります。
電子ペーパー採用なので充電は…なんと!2ヶ月持つし…端末に3500冊の本を収納出来るという本好きにはたまらない端末…私も欲しいです。
しかも…3G回線網へのアクセスはAmazon持ちなので端末を購入した後の通信費は不要です。
Kindle for Android というアプリをAndroid Marketで見つけたのでキンドルのサービスについて調べてみたら…どうやらKindle端末を持っていなくてもKindleサービスを利用できるようです。
PCだけでも利用できるし、PCとアンドロイド端末だけでも利用できるし、もちろんiPhoneやiPadでも利用できます。
しかも…使用端末数制限が無い…。
これなら安心して本が買えます。
ということで早速 Kindle for Android をインストール。
パソコンで Amazon にアクセスして docomo LYNX 3D (SH-03C) をアマゾンのアカウントに紐付けます。
あとは Amazon でKindle用の電子書籍を購入するだけ。
電子書籍を購入するとアマゾン側でアンドロイド携帯端末にプッシュサービスで自動的に配本してくれます。
お~ぉ!
これは便利だ…。
パソコンで買い物をして読むデバイス(PC、携帯端末など)を指定(今回の場合LYNX 3Dのスマートフォンですね…)すると、指定されたデバイスに自動的に配本が行われる。
素晴らしい…。
このサービスが日本の書籍に対応したら、既存の電子書籍サービスは駆逐されてしまう…と感じています。
競争にならないなぁ…というのが正直なところ。
先日紹介したシャープの運営するガラパゴスというサービスはなんだか本を好きな人がサービスを作っていない感じのインターフェースでした。
仕事で会社から指令が出たので作りました的な匂いが…。
PCで検索&購入してLYNXに飛ばす…なんていうこと GALAPAGOS じゃ出来ない…。
小さいスマートフォンの画面で本を探す…っていうのは、外出時には良くても家に居てパソコンを目の前にしているときには不便でしかないです。
本の値段をみるとは Amazon でも人気のある作家の作品はそれなりの値段です。
でも…端末を買い替えても…パソコンを買い替えても…ずーっと買った電子書籍を読める…という安心感があるからこの値段もOKだな…と思うのです。
一方ガラパゴス…そういう安心感無いですね。
ハードウェアだけではなくて…こういう使い勝手や安心感というところに気を使わないと、消費者はお金を使わないですよぉ…シャープさん。
で…アプリの Kindle for Android ですが…使い勝手もいいです。
本を選ぶときも小さな本の表紙だけの表示じゃないです。
電子端末だからスクロールすれば良いので1冊あたりの面積を大きくとってあって、題名や著者名もちゃんと確認できます。
読むときにはスワイプしないで…ページの端っこをタップするだけでもページを次にめくることが出来るのは便利です。
携帯端末を持って、画面の隅をポチッとタッチするだけで次のページへ読み進められるのは読書のリズムを崩さないです。
スワイプの動作も使えるけど…それに限定していない…というところがミソです。
いやぁ…このアプリで日本の本も読みたいなぁ。
電子ペーパーだと文字が黒でも目が疲れないので…紙の本と同じようにバックグランドが白で文字が黒でOKです。
ところが…液晶だと画面自体が発光しているためバックグラウンドを黒くして文字を白にした方が目が疲れないのです。
長い時間読んでいるとバックグランドが白だと目がショボショボしてしまいます。
こういうことも分かっている人達が作っているんだな…という感じ…。
今回、Kindleでは無料の本、格安の本、普通の値段の本…と何冊か買ってみました。
買った中の1冊が John Grisham のThe Firmです。
日本では「法律事務所」という名前で出版されているジョン・グリシャム氏の本です。
トム・クルーズ主演で1993年に映画化もされています。
この本…発売された当時ハマりました。
当時はボストンに住んでいて電車での移動中に主に読んでました。
見知らぬ方から「この本は面白いよね」と何回も声をかけられることがあったのを思い出します。
「私も読んでいるけど…」とか「まだ読んでないけどどう?」とか「もう読み終わったけど2回目の途中だけど…」なんていう感じで話しかけられていました。
見知らぬ人にも話しかけて会話を楽しむ…というのは日本ではあまり体験したことが無かったので新鮮でした。
今もこのカジュアルで人懐っこいアメリカンカルチャーは変わってないのかな…。
Kindleサービスで持っている本を揃えたら現物は不要だな…、と感じました。
友人に本を貸したいときには貸出も出来るようなシステムになっているし…。
こうなると物理的に持っている本を電子書籍に置き換えるために Amazon で本を買いたくなってしまいます。
Kindleサービスで読みたい本が見つかるなら… Kindle for Anderoid を試してみてください。
お勧めです!
でも…電子ペーパー採用のKindle端末欲しいなぁ…。
Kindle
http://www.amazon.com/Kindle
Kindle for Android
http://www.amazon.com/gp/feature.html/ref=red_lnd_shrt_url?ie=UTF8&docId;=165849822
docomo LYNX 3D (SH-03C)
http://www.nttdocomo.co.jp/support/trouble/smart_phone/sh03c/
GALAPAGOS by Sharp
http://sharpgalapagos.jp/
docomo LYNX 3D (SH-03C) で 電子書籍サービスGalapagos を使ってみた
購入したandroid端末を作っているのと同じシャープが電子書籍サービスを行っています。
そのGalapagosと名付けられた電子書籍サービスをLYNX 3D (docomo SH-03C)で使ってみました。
結論から言うと…正直…あまり使い勝手が良くない…。
どうしてそう感じるのでしょう…。
電子ブック…直ぐに読めるし、何冊持ち歩いてもかさばらないので便利なはずです。
では…なんで普及しないのでしょう…。
作家や出版社は違法コピーを問題にしますが、読者としては読み捨てになる電子ブックに対する対価…ということを考えます。
面白いと感じた本は手元に置いて…毎月は読まないけど…何年かに読む…なんてことはありますからね。実質的に10年後には読めない可能性があるなら…その分安くないと…。
そうじゃないと…お金を払って正規に電子ブックを購入した読者に対してのサービスがあまりに悪い…というか強欲としか言えない感じがあります。
このあたりの感覚の違いがサービス提供者側にはあまり実感が無いのでしょう。作家や出版社の都合だけを優先させていて…“読者”として積極的に使ってみたいな…と思う電子ブックサービスにはなっていない…というのが今回Galapagosを使ってみての実感です。
まずは…読み捨て…となんで考えるかについて説明します。
電子ブックサービス、端末に紐付いていて…当該端末でしか読めない…なんていう読む側のことをまるで考えていないというか…ユーザーの立場からすると使い物にならない…何を考えているのか分からない変なサービスばかりでした
ということで無駄金を使っても仕方ないな…と手を出さないでいました。
シャープのGalapagosも昨年(2010年12月)にスタートした時には、専用端末を使わないとダメ…なんて…誰が考えても普及しないサービス体系を採用していました。
ちなみに米国で売れているAmazonのKindle…これってKindle端末ではなくても購入した本を読めるのが最大の利点なんです。もちろんKindleを買い替えてもそのまま読める…。
これなら機器が壊れても、機器の提供やサービス期間が終了しても、サービス会社さえ営業を継続していれば1回購入した本は生涯楽しめる…という安心感があります。
だから…米国では他の電子書籍サービスをほぼ駆逐しつつある…なんてことは電子書籍サービスを展開している人なら知らないはずはないのです…。
ところが…ソニーにしてもシャープにしても…この安心感がないんですよ。
この部分が日本で電子書籍が普及しない原因&理由ナンバー1だと私は感じてます。
と思っていたところ…SH-03Cのキーワードでweb検索をしていたら…シャープの電子書籍サービスGalapagos…シャープ製のスマートフォンでのサービスを始めてました。
更に2011年7月からはシャープ製以外のAndroid端末でもサービスが利用出来るようになり…電子ブックも3台までの端末では共有利用出来るということです。
(まぁ…android端末でも3台OKなのかどうかは不明ですが…)
前よりも条件が良くはなったのですが…3台か…。
やっぱり…買った電子ブックは数年楽しんだら諦めろ…ということですね。
メーカーは電子機器を買い替えた欲しい…ということでイロイロな機能を追加して次々と新製品を出します。
これは買い替えたくなるでしょう!
しかも…古い製品に対してのサポートは思ったよりも短いです。
(この件についてはまた改めて…)
機器が壊れたり、新機種に買い替えて…なんてことを考えると購入した電子ブックは10年後には読めなくなる…ということだと感じています。
Galapagosでの電子ブック購入とは期限ははっきりとしないけど、将来に渡っても読める保証のない期限不明の有期限のコンテンツ購入…違うのかなぁ…。
だ・か・ら、読み捨て…という言葉を使っています。
まぁ…それを承知でも…どれどれ…とGalapagosのアプリをダウンロードしてみました。
Galapagos ID登録
Galapagos用IDが必要ということなので登録。
登録ではIDを得るために実名や生年月日や性別…ってマーケティング用に使うのだと思うのですが…登録必須情報になっているのが不快な感じでした。
だって…本屋で本買う時にそんなこと聞かれないでしょ…。
信用情報はクレジットカード決済なので不要なはずです。
あら…クレジットカード情報の登録がない…。
ま…いいか…とそのまま最後まで入力します。
登録したメールアドレスにメールが来てID登録は終了です。
ID発行に際してメールアドレスが実在していればそれで良しとしないあたり、”ガラパゴス”的な感じがしました。
未成年チェックだってクレジットカードで出来るし…。
電子ブックの紐付けはメールアドレスで十分なので…特に氏名、年齢、性別、生年月日を入力しないと登録できない…という理由が全く理解できませんでした。
これって意味もなく印鑑が無いと書類を受け付けない…という変なポリシーのある一部の会社や役所と同じなのでしょうか…。
ま…日本的ということで…。
本の検索
本の検索機能…かなり貧弱です。
はっきり言って使い物にならない。
欲しい書名や著者名を検索して…ということなら使えます。
ブラブラと本屋をうろつくような感じで「何か面白い本はないかなぁ…」ということをやってみるとかなりイライラします。
というのも…作家によっては作品を細切れにして安い値段で販売しているからです。
そうすると当然同じ作品で1つのストーリーが20分割されてます。
値段の安い順にすると…1ページの表示は30冊で固定なので…多い場合には数ページ同じストーリーの表紙がズラズラと表示されます。
これ…表示面積の狭いスマートフォン用のアプリに対してのサービスとしては最低だと思う。
同じストーリーに関しては全部を1つに纏めて表示して、その表示を開くと中でシリーズが展開される…という形式にしないとダメなんじゃないかと…。
では…そういう作家を飛ばすためにも作家名順で表示させようとすると…何故か価格順と新着順はあるのですが作家名順は無いのです。
電子ブックサービスといえども…本屋なのに作家順のリスト表示が出来ないというのもダメですね。
検索で作家名を入れれば良いじゃないか…というのがアプリ開発をしたチームの考え方でしょう。
恐らく…本屋さんでウロウロと本を探す楽しみを知らない人なのでしょう。
雑誌も同じ。
同じ雑誌の別バージョン(例えば、最新版、先月版、先々月版など)がずらずらと表示されるのは使いづらいです。
より多くの書籍があるように見せかけるには良い方法かもしれないけど…使い勝手は悪いです。
使い勝手が悪いとユーザーは次第に去って行ってしまいますよぉ。
本を読むことが好きな人を対象にするサービスなら、本を読むのが好きな方がアプリ開発しないとうまくいかない…と思います。
少なくとも素直に意見を言ってくれるテスターは必要でしょう。
現在のGalapagosストアは本に興味のない人が作ったインターフェースのように思われてなりません。
ゲームに興味のない人が開発した教育的な知識クイズゲームのような感じです。
人気が出ないで売れそうにない…つまり普及しそうにない…と感じました。
さて…書籍を探したりするためのサービスについては、とてもじゃないけど…優れているとは言えない状況が把握できたところで…何冊か本を購入してみました。
電子書籍の値段
電子ブックの価格…高いです。
だって、紙の本なら10年後も読めるけど…3台までの使用制限のかかっているGalapagosの電子ブック…10年後に読める可能性…かなり低いです。
ちなみに高校生や大学生の頃に買った雑誌や本もまだ実家に保存してあって…時々読みますが…電子ブックは無理そうですよね。
スマートフォンだと落として壊れたりして買い替えることもあるだろうし…。
値段は紙の本の市販価格半値以下…私の感覚だと30~40%ぐらいじゃないと…。
今の価格で小説や雑誌を売りたいなら…使用台数制限を解除しないと駄目です。
だって…3台までの使用制限がある…ということはユーザーからすると…。
・ 本は数年間での読み捨て
・ 10~20年後に読みたいときは再購入
だったら紙の本の価格の8~9割は高過ぎというか…欲張り過ぎの値段でしょう。
この辺りは朝日新聞や日経新聞の電子配信サービスは良く考えられています。
どうすると読みやすくなるか…どうやったらお金を払ってそのサービスを使ってもらえるのか…をきちんと考えテストをしてからサービスを開始していると感じます。
DVDも保有していれば何回も見ることが可能です。
レンタルDVDやCATVのVODはその日とか1週間とかの期限付きな代わりに値段が安いです。
読み捨て感覚で考えると…DVDの例だと…新作だと1日レンタルで10分の1、旧作だと1週間レンタルで10分の1の値段。
まぁ…電子ブックの場合には1週間よりは長く楽しめるので3分の1~5分の1程度の値段が適当です。
今後も台数制限をかけてのサービス=読み捨て感覚のサービスを行うなら…値段調整も必要でしょう。
特に雑誌は紙の本よりも読みづらいのだから…かなり値段を下げないと購入する人は増えない気がします。
代金の支払
クレジットカード決済…とても印象が良いです。
決済プロセスの部分はかなり時間をかけて作りこんだ感じがします。
1回クレジットカードで決済をすると、次回も同じクレジットカードで決済をすることがデフォルトで出来ます。
違うカードでの決済をしたくても…もちろん出来るようになっています。
その流れもスムーズです。
この辺り…クレジットカードと紐付けをした初期の電子ブックサービスから学んだんでしょうね。
クレジットカードを落とした時に再発行したことがありますが…クレジットカード番号って変わることありますよね。
そのカードをキャンセルする…ということもあるし…。
クレジットカードでの支払いプロセスはかなりこなれていました。
時間と費用をかけてシステム開発したのが分かります。
しか~し!!!
1冊の決済が終了すると…ホーム画面に戻る???
いやいや…今買った本の直前に表示していたリストに戻りたい…と普通は思うんじゃないでしょうか。
ホーム画面からリスト表示を繰り返し…また直前までに見ていたリストまで辿りつけ…ということなのかな…。
いやはや…使いにくいですよ…これでは…。
仕様書が悪いのか、プログラムを書いたチームが悪いのかは知りませんが…最後にユーザビリティテストをしなかったのでしょう…。
少なくとも…本が好きな人に使ってもらう…ということをしなかったように思います。
カートに入れればいいじゃないか…という声も聞こえてきそうですが。
気軽に買える…という衝動買い的な消費者行動にも対応しないとダメだと私は思います。
本屋さんで精算を済ませてから…あ…この本も面白そう…と再びレジに…という経験はないのかな…。
私はありますよ。
まぁ…ビジネスチャンスを逃したいならそれはそれで良いですけど…。
読書体験
さて、無料の本・雑誌と有料の本・雑誌を入手して読んでみました。
なんじゃこりゃ…!?
特に雑誌…。
雑誌を拡大表示して読んでいて次のページに移ると…拡大表示がキャンセルされます。
…で…拡大表示にして読む…で…次ページに行くとキャンセル…なんていうことの繰り返し。
複数ページにまたがっている記事を読む時に不便です。
雑誌では何ページにも渡って記事が続いていることがあるの知らないのかな…。
ページを捲るたびに拡大がキャンセルされてしまったら読みにくくて堪りません。
雑誌では写真とテキストがあり…テキストの分量の少なめのページもあるので…拡大がキャンセルされると毎回拡大作業をしないといけないのが面倒です。
写真を見たいときと記事の文章を読みたいときがある…という雑誌を読む人の行動パターンが全く分かってないなぁ…。
Galapagosで購入した本はGalapagosのアプリでしか読めないのでアプリの使い勝手が悪いのは致命的です。
もっとユーザーを増やしたいならアプリの使い勝手を良くするか、他のビューワーでの閲覧を許可するかのどちらかが必要だと思います。
あ…普通の小説は読みやすいです…。
字が大きくできたり…ページ捲りも滑らかだし…電車の中で読んだりするにも使いやすいです。でも…まとめて10ページや20ページ前まで戻りたい…というときには1ページづつ捲らなきゃいけないのは何とかしてほしいな。
推理小説などでは、前に書いてあったことを読み返すことが多いのを知らないのだろうか…。
このまとめて捲る使い勝手を別にすると、小説での問題はというと…値段と台数制限と管理可能最大冊数の関係が問題。
値段と台数制限については既に書いたのでここでは管理可能最大冊数についてです。
アプリのブックシェルフは雑誌・本を合わせて100冊までしか最近読んだ本、お気に入りのそれぞれで管理出来ません。
新着とお勧めは50冊づつあるようです。
お勧めは単に押し付けみたいなものなのだし新着も新しく買った本のことなので管理…というのとは違います。
管理…という観点からすると最近読んだ本とお気に入りでの管理になるでしょう。
本が好きな人ならこの冊数1年でオーバーします。
特に1つのストーリーが20冊とか40冊に分割してある小説を読む場合には1カ月もしないで100冊を超えてしまうでしょう。
やはり読み捨て用サービスとして考えているのかな…。
だとしたら…作家の人と相談して値段を安くしてもらわないと…と思うのは変でしょうかねぇ。
電子ブックには嵩張らない利点はあるのですが…この許容量だと数年…本を読む人なら1年以内でも容量オーバーしてしまいそうです。
ちなみに…Kindleは端末に収納できるのは3,500冊…。
これなら1年は確実に大丈夫です。
本好きに売るデバイスならこれぐらいじゃないと…。
容量だけではなく…Kindle自体は100~140ドルぐらい…と…スマートフォンよりもかなり安いです。
通信費は全部Amazon持ちなので…トータルコストは比較にならないぐらいですね。
日本にKindleが進出してきたら…とシャープやソニーは考えてないのかなぁ…。
さて、GalapagosをLYNX 3D (SH-03C)で使う…ということに話を戻しましょう。
Galapagosのサービス(値段&使い勝手)なら…小説は紙で買うのが賢明です。
でも値段が安いのもあるので…まぁ…もうちょっとGalapagosと付き合ってみます。
最後に…イオン/日本無線b-mobileプラン・Aに加入している方のみのことですが、ダウンロードかなり時間かかります。
最初時間がかかり過ぎて待ちきれませんでした。
で…ブロードバンド接続の無線LANにWiFi接続しダウンロードしました。
次はKindle for Androidについて試してみます。
シャープ ガラパゴス
http://sharpgalapagos.jp/
シャープ LYNX 3D SH-03C
http://www.sharp.co.jp/products/sh03c/
Amazon Kindle
http://www.amazon.com/dp/B002Y27P3M/?tag=gocous-20&hvadid;=5729120357&ref;=pd_sl_cazfqv6ny_e
Galapagos for Android
http://gpservices.sharp.co.jp/smartphone/
Galapagos Q&A
http://www.sharp.co.jp/support/mediatablet/faq_06.html#Q6-15