脱・反原発活動 その4
脱・反原発活動が盛り上がらないのはなんでだろう?
3つの大きな原因があると思います。
(1)言葉遣いが適切ではない
(2)冷静な判断欠如
(3)行動のタイミングや対象がズレて
考え方や方針は自分も同じだけど、一緒に活動するのは遠慮します、ということ無いですか?
脱・反原発活動もそのひとつになってしまっていないでしょうか。
行動のタイミングと対象がズレていて多くの共感ないでしょうか、「その1」にも書きましたけどタイミングも重要だし、その時の働きかける相手が重要だと思います。
未だに多くの方々が東電に対して将来の電力計画について発表せよ、と迫っています。 つまり、脱原発を宣言せよ、…と。 その発表には将来への電力供給プランを東電が持っていなければ発表出来る訳もありません。
将来のしっかりした事業継続プラン無しでの発言は株主訴訟を起こされます。 つまり脱原発を宣言するからには他のプランを持ってなければ株主訴訟で個人賠償が必要になるということです。
福島をはじめとする原発での事態が沈静化するまでは、東電には以下の3点に集中してもらいたいです。
(ア)原発の問題発生を抑え込むこと
(イ)電力供給を出来る限りおこなうこと
(ウ)避難者への対応
原発の沈静化が出来て夏を乗り切れたところで、将来プラン変更を具体的に検討してもらいたいと思っています。 それまでの間は人的資源を上記の点に集中してもらいたいです。
あ…、あと正確で素早い情報開示も…。
東北電力は度重なる余震の影響もあって、地域の電力供給確保に懸命です。 北海道電力は東北電力への電力供給で対応に追われています。 東電は福島を始めとする原発のトラブルで対応に追われていて、それ以外のことを考える余裕は無い、というか原発以外のことは今は考えるな!という状況です。
中部電力以西の電力会社は…というと、移動電源車などの東電への協力体制を敷いています。 でも、電力供給能力や経営的な危機にさらされている状況ではありません。
そうです…余力のある他の電力会社に脱原発を訴えかけるとても良いタイミングだと私は思ってます。
これはマズイと感じている電力会社経営陣も多いでしょうし、原発からの補助金を貰う事で原発を誘致した地域の方々も原発による補助をあきらめてでも他の道を探した方が良いのではないか、と福島の状況を見て考え始めている人も多いと思います。 これまでは、原発は安全なのでお金がもらえるし、仕事場も増えるので歓迎していた地域住民の考え方に変化が出たのではないかと想像しています。
ちなみに中部電力以西の原子力発電所を保有する電力会社は以下の会社です。
・中部電力 (浜岡)
・北陸電力 (志賀)
・関西電力 (美浜、高浜、大飯)
・中国電力 (島根)
・四国電力 (伊方)
・九州電力 (玄界、川内)
電気事業連合会【でんきの情報広場】に2011年4月掲載してあった情報です。
他にも、「日本原子力発電」が東海、敦賀に原発を持ってます。
地域の住民、市町村役場を巻き込むことが出来れば方向性が変わる可能性が大きいです。 ニュースで福島の状況が毎日報道されている今が脱・反原発を推進するならチャンスであるのは確実です。
でも…働きかける対象として東京電力、東北電力、北海道電力を対象とするのは、夏を乗り切ってからのタイミングではないかな、と私は思っています。
既に上記の考え方と同じ方向で動き始めている活動も見え始めています。 でも、ネット上でもネット外でも東電ばかりに集中しすぎているように思います。 今こそ訴えかけるのは日本西部にある電力会社なのに…。
是非、このタイミングで直接地震の影響を大きく受けていない地域での脱原発活動が活発になることを願っています。